令和7年度 新たな人権に対応した人権教育研究推進校の取組
1 人権教育にかかわる学校及び児童の現状と課題
本校は、これまで人権教育を学校教育の中心に据え、取り組みを進めてきた。教職員による人権朝会や、児童による各学年の人権学習の発表などを通して、児童の人権意識を高めてきた。また、総合的な学習の時間ではふるさと教育の視点を取り入れ、地域の方々から多様な価値観に触れる学習を進めてきた。しかしながら、様々な背景を持つ児童の中には、自己肯定感や自己有用感が低く、自信を持てない児童が多数見られる。また、自分の気持ちを相手にうまく伝えられず、表現できないために相手を傷つける言葉や行動に出てしまうこともある。一人ひとりに寄り添った教育活動に努め、児童が在りたい自分を見つけ、多様な人とつながれるような取り組みを進めていく必要がある。また、全ての児童が安心して過ごせる学校を目指し、自尊感情を育みながら、自分も相手も大切にする温かい人間関係づくりを更に充実させていく必要がある。
2 研究テーマ「自尊感情を育み、温かいつながりの中ですべての児童が安心して生活できる学校をめざして」
3 研究内容
(1) 自尊感情を高め、温かいつながりを育むための体制、組織づくり
・自尊感情を育み、温かい人間関係づくりに取り組む校内推進チームづくり
・不安を抱える児童が安心して学習するための校内サポートルーム(ハートルーム)の運営
・深い児童理解と見立てを生かして自尊感情を高めるための関係機関と担任の連携の充実
(2) 自尊感情と温かいつながりを育むための指導内容、指導方法の充実
・児童が人権について考えたことを全校生に発表し、話し合う取組(人権プラン)の推進
・異学年や地域の方々との異年齢集団を生かした温かいつながりを育む交流推進活動の充実
(3) 道徳教育と連携した人権教育資料の効果的な活用と人権教室の実施
・小学校用「ほほえみ」、「いじめ未然防止プログラム」等を活用した人権感覚を高め自尊感情を育む取組の充実
・インターネット上の人権問題について学ぶ「スマホ・ネット人権教室」の実施
4 具体的な取組
5 研究の成果と課題
(1)成果
1年を通して、人権を中心とする学級づくりや授業づくりについて全職員で共通理解をしながら、実践に取り組むことができた。特に、児童の自尊感情を高めるための教育手法として、ポジティブ行動支援を取り入れることにした。それを実施するにあたり、講師を招き職員研修を行った。研修後、児童に対して注意や否定ではなく「ポジティブな評価」を行い、「自尊感情を育む」ことを意識しながら、自分も相手も大切にする「あったか言葉をふやそう」の取組を行った。あったか言葉を使った回数をクラスごとに表にして掲示し、見える化することで児童は、「あったか言葉」が増えたことを実感させることができた。また、自分たちのクラスの取組を人権朝会の場で発表した。これらの取組により、「温かい人間関係づくり」の大切に気づき、行動することができた。また、「安心して生活できる学校づくり」については、校内サポートルームを設置した。学級での学習に不安を抱える児童が安心して学習したり、過ごしたりする場所ができたことで、不登校傾向のある児童の出席日数が増え、徐々に教室で学習できる日が増えてきた。
(2)課題
1年間を通しての人権教育の推進及び教育実践により、よりよい人間関係づくりが進み、安心して学校生活が送れる児童が増えつつある。しかしながら、トラブルがあった時には、個性や価値観の違いを認められずに相手を否定するような発言や相手を思いやる心に欠けた言動をしてしまう児童も少なからずいる。今後は、年間を通した取組をさらに充実させることで、相手を思いやる言動をさらに増やし、トラブルを未然に防ぐことにつながるような取り組みを進めていく必要がある。あわせて、自己有用感や自己肯定感を高めていく取り組みを引き続き進めていきたい。次年度は、人権について体験的に学ぶ内容にとどまらず、人権に関する知識を習得させていくために、「ほほえみ」教材だけでなく、「いじめ未然防止プログラム」の活用を進めていくことや「インターネットでの人権」についての学習を進めるなど、体験と知識の両方において学習を深めていく必要がある。






















































